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今回のケースは、ジルコニアのフレームにセラミック を焼き付けた
ジルコニアレイヤリングを製作致しましたのでお話したいと思います。
セラミック治療の種類がわからない方がいらっしゃいましたら、以前まとめた
（セラミック治療の種類と解説２０２１年２月１日）を参照にして下さい。
上顎前歯４本の治療ですが、以前に別材料で治療をされており
再治療の患者様になります。
被せ物を製作する歯に、メタルコアという金属の土台が入っていることや
神経の残った歯があるなど被せ物を製作する際に考慮しなければならない点が
多いケースでもあります。
歯の根っこの治療（根管治療）をする必要がなければ、メタルコアを外すのは
歯の根が折れるリスクもあるため回避したいところでもあります。
しかし、前歯の審美性が求められる治療箇所であるため銀色のメタルコアは
セラミックの厚みなどをコントロールしないと土台の金属色を反映するため、
暗くなりやすく不安定な要素でもあります。
そこで、ジルコニアのフレームを暗くなりにくい厚みに設計し、
お口にセットする際のセメント（接着剤）なども考慮します。
フレームとセメントの２つの遮蔽により、金属色をキャンセルしています。
人間の目は、明るさの違いに気付きやすいので可能な限り
周りの歯の明るさに合わせることを意識しています。
また、ホワイトニングをすでにされている患者様でしたので
どこまで白くするかは十分に確認する必要があります。
加えて、患者様ご自身の歯の特徴である青みのある透明感を
どのように表現するかも事前にお伝えしています。
しっかりと機能し、加えて見た目にも馴染んでどこを治療したかわからないのが
理想的だと考えています。
歯科治療は人生をより豊かにする治療でなくてはなりません。
より良い治療のため、歯科治療には多くの人が携わっています。
患者様の人生に寄り添う歯科治療を、
歯科医師/歯科衛生士/歯科助手/医院スタッフ/歯科メーカー/とともに
提供できたらと考えております。
快く写真を使用することを承諾して下さった患者様、
並びに先生にこの場を借りて感謝申し上げます。
使用材料 ジルコニア/株式会社松風 松風ディスクZR ルーセントFA
築盛陶材/クラレノリタケデンタル株式会社 セラビアン ZR
接着セメント/クラレノリタケ デンタル株式会社 パナビアV5
株式会社Dental Blue Ocean早川丸 歯科技工士 早川純
